脱餓鬼な季節

K.Okamoto K.Okamoto

2021.07.14

どうも、先日、自転車に乗った見知らぬ不良さんにすれ違いがてら
顔が死んでんぞ、肉食えや」とアドバイスを頂いたkです。

梅雨も終わりを迎えますます暑くなってくる時期。
ただでさえコロナ禍で外に出辛い環境なのに、暑さでより家に籠りがちになる人も多いのではないでしょうか。

私はといえば梅雨の始まりの時期、雨が続いていた日々の中で
「あーもう外に出られないから運動できないよね!仕方ないよね!時世と季節が悪いよね!」
と自室で酒とお菓子に溺れる生活を送っていたのですが



気が付けば餓鬼になっていました。


おかしい。
つい先日まではまだ人の姿をしていたはず。
いつの間に人間をやめてしまっていたのだろうか。


鏡の前に立ってみる。
うっすらあばらの浮いたミイラのような胸。
棒と皮で出来たかのような貧弱な腕。
今にもエイリアンが飛び出してくるんじゃないかというほどに突き出た腹。
身を屈めるとベルトに乗る突き出た腹。
シャツのボタンがはち切れんほどに突き出た腹。
頑張れば缶ジュースを置けてしまえそうな突き出た腹。



どうみても餓鬼です。


これに気が付いたとき、私は現実を受け入れられず暫く家の中をうろうろと彷徨いました。

おかしい。
絶対に間違っている。
私が(お酒とお菓子に耽る毎日を除けば)何をしたというのだろうか。
私がこうなる原因は(お酒とお菓子を貪ることを除けば)どこにも見当たらないはず。


もう一度鏡の前に立つ。
やはり風が吹けば死んでしまいそうな貧弱な餓鬼が立っています。
鏡に映っているものが自分でないことを祈り、手足を動かしてみますが、
当たり前のように鏡に映る餓鬼は私の動きをトレースしています。


ここでようやく現実を理解し始めました。
ため息をつき暫く思い切り落ち込む。
どうやったら目を背けることが出来るかとも小一時間ほど悩みましたが、
そのようなことを続けていても何も事態は好転しません。
餓鬼とは罪を犯したものの成れの果てといいます。
きっと怠惰な生活に溺れ精進を怠っていたがために、仏様が叱責の意味を込めこのような姿にされたのでしょう。


ということで、脱餓鬼を目指し最近疎かになっていた輪っかな運動を再開しました。



ひたすら輪っかを引き延ばしたり圧し潰したりを繰り返しますが
長く続いていた怠惰な生活のせいで基本的な体力が失われておりすぐにバテてしまいます。



長く筋肉を使っていなかった足も簡単には持ち上がってくれず、
ほんの数回足を上げ下げしただけで1日分の体力をすぐに使い果たしてしまいます。
もうやめたいという気持ちに何度も包まれましたが、体に鞭を打ちながら運動を続ける日々に身を投じました。
仕事から帰りお風呂に入る前に輪っか運動。
このような生活を続けていると、日常に変化が生じてきました。

それまで嫌々やっていた運動を自ら進んで行うようになり、
先週は10回も出来なかった運動が15回、20回と出来るようになっていき、達成感が身を包みます。
翌々日に来る筋肉痛は相変わらず全身を苛み強い疲労感を与えてきますが、
手足に力(筋肉)を取り戻していく感覚も同時に感じており、段々と嬉しさがこみ上げてきます。

梅雨入りと同時に始まった輪っかな生活。

もうすぐ迎える梅雨の終わり。
いつの間にかすっかりと人間らしい生活を取り戻した私は、これまでの成果を確かめるため鏡へと向かいました。

きっと少しは人間らしくなっているはず。
もしかしたらジェイ〇ン・ステイ〇ムみたいになっているか。
それともシル〇スター・スタ〇ーンのようになっているかもしれない。
色々な淡い期待を抱いてしまうのも、それだけ努力したからでしょう。


ゆっくりと深呼吸し、鏡の前に立つ。
そこに映っていたのは───



まだまだ、脱餓鬼には時間がかかりそうです。

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