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ハリマブログ

ドローン空撮

Shinichi Mori

2015.12.09

画像|ドローン空撮

ドローン元年といわれる本年、大いなる可能性を秘めたこの「ドローン」と弊社社員との格闘をここに記しておこうと思います。

今回、この新技術には油断をすれば「危険を伴う」ということを身をもって体験しました。昨今、騒がれている「ドローン」関連のニュースも決して他人事ではないと。しかし未来あるこの新技術を取り入れ、世のため人のため活かせるよう、真摯に受け止め技術を磨いていこうと思います。

長文ですがお付き合い頂ければ幸いです。

平成27年12月10日よりドローンを規制する法律が施行
⇒国土交通省発表 無人飛行機(ドローン・ラジコン等)の飛行ルール無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール


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11月某日

天候は曇り。弊社社員3名(筆者もこの3名に含まれる)が撮影現場に向かう。目的は弊社サイト上にて公開予定の、保養所のPRとドローン撮影依頼受諾の足掛かりとなるべく、プロモーションビデオを作成するため。もちろんドローンを使用しての撮影である。撮影場所は県内で有名な湖。ただ、シーズン外なので人影はない。

朝、出勤後すぐ出発。1時間ほど車で走り撮影現場に到着。準備が整ったところで撮影を開始した。

ドローン撮影

まずはこの日初めてドローンを操縦するUさんがコントローラーを握る。同行のKさんも筆者も操縦経験はあるのだが本人たっての希望もあり操縦することに。もともと器用だと社内でも評判のUさんはさすがのノミ込みの速さで順調に撮影を進める。キラキラした眼差しでドローンとiPadに映し出される映像を確認し、高度を上げたり、川の水面ぎりぎりまで下降させたりと、初心者とは思えないドローンさばきをみせている。同行しているKさんも筆者も「おおぉ~」「さすがですねぇ」と感嘆の声を上げた。

ポイントを変えながら順調に撮影は進んでいった。さすが、Uさんはもうすっかり操縦の要領は得たようで、傍らにいるKさんと筆者も「右にゆっくりカメラをフッテェ~、からの景色をグルッと!」となどと指示を出し、Uさんもそれに応え「いい感じ~」とチームワークも上々である。

ドローン撮影

途中Kさんが溜まってきたデータをPCに取り込むため、保養所でひとり作業し筆者とUさんの二人でポイントを変え撮影することに。このあたりからUさんの目は輝きをさらに増し、ドローン自身も「本望だぜ」と叫ばんばかりの操縦技術を魅せ始める。

ほどなくKさんも合流し、日も陰ってきたので最後の撮影ポイントへ。そしてKさんが是非撮影したいと事前に何度も言っていた滝を発見。そう、滝があることは他の社員から聞いて知っていたのだが下見の段階で見つけられずいたのだ。これで心置きなく会社に戻れると全員が安堵したに違いない。

ドローン撮影

このポイントでも操縦はUさん。まずは湖面すれすれにドローンを構え、そこから滝に近づき上昇。横で見守る筆者にもU氏の撮りたい映像は想像がついた。「いいですね~」「すげぇ~」と感想をもらす。本当にすごいのだ。ドローンの速度も速いのだ。ん?速い、速い、すごいスピードで滝に近づいている。よし上昇だ。あれ?あれれれ?近い!速い!

ドンガラガラー!ビョンビョン!クルクルー!(注:想像上の効果音です)

はわわー!!!

ドローンから送られてくる映像が葉っぱと空しかない。



墜落・・・



ドローン墜落の事実を受け入れるのに筆者は少し時間を要した。とりあえず目視で探し、ふと操縦していたUさんを見ると、彼は落ち着いていた。

なぜだ・・・。なぜ落ち着いている・・・。

筆者は心の中でつぶやいた。しかし、そんなUさんをみて自分も我に返った。目視で機体は確認できないが、映像はまだつながっているのでとりあえず着水はしていない。万がードローンが湖に落ちた時、目視で確認できるようUさんは撮影ポイントに留まり、Kさんと筆者で墜落現場を目指すことに。

墜落現場は撮影ポイントから湖畔の対局側にあり、車で近くまで向かい、あとは徒歩で散策するしかない。事前の下見が功を奏し墜落現場付近までの地図は頭に入っていた。

焦る気持ちを抑え車から降り、小走りで墜落現場を探す。長い階段を登り、ひっつき虫の生い茂る山へ入る。筆者はその山に入るのは下見と撮影で3度目だったので、ひっつき虫のポイントは知っていた。Kさんにも教えてあげればよかった・・・、と後で思った。

謀らずとも種の繁栄にひと役買い、ひっつき虫まみれのKさんと筆者は山の中のとある建物に行き着いた。どう考えても墜落現場はこの建物の敷地の向こう側だ。

筆者の携帯電話が鳴った。Uさんだ。状況を説明し合う。おかしい。Uさんは気もそぞろといった感じだ。

ウ~ワンワン!

ん?電話の向こうから犬の鳴き声がする。

ハッ!さっき撮影ポイント付近でみかけた放し飼いであろう犬だ。

Uさんはひとり夜のとばりの近づいた山中で、放し飼いの犬に追いかけられているのだろうか?



急がねば・・・。



山に入った我々は、膨大な敷地を持つ施設に阻まれ、それ以上の捜索を断念した。周囲はもう暗闇だったこともあり、引き上げることに。

Kさんと筆者は保養所まで戻った。犬に吠えられていたUさんも無事戻った。

これ以上は危険を伴うとの判断でこの日は打ち切り。翌日の天候をみて再度探索することに。

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翌日

天候は晴れ。Kさんは社内で業務のため出られず、Uさんと筆者が二人でドローンの救出に向かった。

現場に到着しまずはドローンの無事を確認しなければいけない。Uさんは自宅から持ってきた双眼鏡を取り出し、前日最後の撮影ポイントから機体を探す。が、墜落現場の対岸までは距離が遠くなんとなく機体らしきものは見えるが定かではなかった。

このままではラチがあかないと判断した我々は弊社所有の二人乗りカヌーを保養所から取り出し、墜落現場の滝付近まで漕いで行くことにした。

慣れないカヌーを漕ぎ、現場までひたすら漕ぎ続けた。やがて到着し、機体を確認。よかった、無事だった。プロペラのカバーが木の枝に絡まり水面に落ちずにすんだようだ。もしこれが人や建物だったらと思うと身も凍る思いだ。



次はどうやって回収するかだ。

高さがある。湖に面する崖の中腹に引っかかっているのだ。

作戦を練るため一旦保養所に戻る。地図を照らし合わせ、湖面から崖を登るより滝の上から回収した方が良いのではとの意見が出たが、上から行くには個人の敷地を通らなくてはならないため断念。

よし、もうやるしかない。

作戦変更、湖面から崖を登り機体を回収するのだ。

まずは必要なものを揃えなければいけない。近くのホームセンターに調達へ行く。必要だと想定されるものは汚れてもいい服装と長い棒だ。



準備万端、出発だ。

またカヌーを漕ぎ、墜落現場に向かう。2度目なのでカヌーも滑るように湖面を走る。ほどなく現場に到着。そして着岸。



Uさんは登り始めた。





断崖絶壁をさらに登る・・・



そしてついに・・・





救出成功。

普段、人が見れない景色や、立ち入れない場所を撮影できるのがドローン最大の魅力だと思う。裏を返せば、そのドローンの場所に人が行くのにはこれだけの労力がいる。幸い怪我もなく機体も無事だった。

夢のある新技術を自分たちの手によって絶やしてしまわぬよう、細心の注意を払いながら撮影を行いたい。



※尚、今後のドローン技術発展を願い、国土交通省に事例として報告いたしました。
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